日本の新幹線の技術は世界でも評価され、世界で初めて時速210㎞での高速運転は、欧米各国に大きな影響を与えました。

鉄道先進国を自負していたフランスでは、新幹線の開業後に本格的に高速鉄道の開発を行い、超高速鉄道TGVの開発に成功しました。

フランスのTGVの技術は導入する国が徐々に増えていき、日本の新幹線の技術に匹敵するくらいにまでなりました。

世界各国で高速鉄道の計画が進められており、日本とヨーロッパが技術をアピールするために、各国に売り込んでいます。

新幹線の輸出は日本が力を入れていることで、日本の技術をもとに高速鉄道を展開させたいという強い思いがあります。

新幹線の輸出で有名なのは台湾で、台北~高雄間のうち台北~左営間で約340㎞で走行されています。

ドイツ・フランスとの競合の末に日本の新幹線の技術が導入され、新幹線のシステムをもとに建設され、車両は700系をベースとした700T型が走行しています。

技術や安全性が評価されただけでなく、台湾が日本に親近感を持っていることや地震に備えたシステムが構築されていることなど、様々な理由から契約が締結されました。

イギリスでは、日立製作所が高速鉄道の専用車両の受注をすすめており、2007年から製造した車両の引き渡しが行われました。

日立製作所はイギリス国内でさらなる受注を目指した、都市間高速鉄道計画における受注を積極的に行い、イースト・コースト本線などで優先交渉権を得ています。

車両の製造やリース事業を積極的に行い、イギリス国内では日立による高速鉄道の車両が多く走行されています。

中国でも高速鉄道の計画が進められ、現在では計画によってつくられた路線で営業運転が行われており、多くの人が利用しています。

中国の高速鉄道は日本の新幹線の技術が導入されていますが、同時にフランスやドイツなどの技術も導入しているため、様々な国の技術が混在しています。

中国の場合は、一部は完成車で納車が行われ、残りは現地での組み立てや技術供与による現地生産となっています。

様々な技術が混在しているため、中国の高速鉄道の技術を疑う意見もあり、2011年にはそのことがきっかけで脱線事故が発生しました。

海外への輸出戦略は、日本の新幹線とフランスのTGVが競合するかたちとなっており、導入する国はどちらかの技術で決める場合が多いです。

日本の新幹線の輸出候補地としては、アメリカやインド、タイなどの国があげられ、これらの国では計画が検討されており、日本が売り込みをしています。

アメリカではカリフォルニア州やテキサス州で導入が検討されており、高速鉄道の計画に日本の新幹線の導入が進められています。

インドでは国内に高速鉄道の路線をいくつか作る計画が検討され、ヨーロッパとの競合の末に日本の技術が導入されることが決まり、2017年に着工され、2023年に開業されることが決められました。

日本の新幹線は安全性が高いことが魅力で、世界各国でもその技術の高さはよく知られています。