東海道新幹線を延長する形で建設され、東海道新幹線との直通運転も行っている路線として、山陽新幹線があります。

JR西日本が運営する新幹線で、新大阪駅から博多駅までを結ぶ路線で、東海道・山陽新幹線として、あるいは九州新幹線と直通運転することから山陽・九州新幹線の総称もあります。

西日本の交通網を支える路線として、1972年に新大阪駅から岡山駅の間で開業し、1975年に岡山駅から博多駅の間が開業しました。

開業してからは国鉄が運営していましたが、国鉄民営化後の1987年からはJR西日本が運営しています。

東海道新幹線で運行されている車両や九州新幹線で運行されている車両の乗り入れも行われており、双方で直通運転が行われています。

営業距離は全長553.7㎞で、駅の数は19駅もあり、山陽本線に並行するかたちで路線が作られています。

地形の関係から東海道新幹線より線形が良く、高速運転が可能となっており、東海道新幹線よりトンネルが多くなっているのも特長です。

山陽新幹線で運行されている車両は、開業当初は0系による運転が長く、民営化後は独自の車両開発と編成が行われ、時速300㎞の高速運転が可能になりました。

16両編成が主流となっている中で、山陽新幹線は4両・6両・8両といった、東海道新幹線では見られないような短編成化も見られます。

開業当初から0系が長期にわたって運行され、需要に合わせて短編成化も行われ、「こだま」を中心に2008年まで運行されました。

0系から置き換えるかたちで100系の導入が1985年に行われ、1993年には300系が導入されて高速化が進み、2012年まで「ひかり」として使用されてきました。

山陽新幹線の高速化を目指して、JR西日本は500系を開発し、新幹線初の時速300㎞を実現し、1997年から「のぞみ」の車両として運行されました。

その後はJR東海との共同開発で700系がつくられ、それをもとにN700系もつくられるようになり、2018年現在は500系と合わせてこれらの車両が運行されています。

運行されている車両は、東海道新幹線との直通で「のぞみ」があり、山陽新幹線では新神戸・岡山・広島・小倉に停車します。

九州新幹線との直通運転により、「みずほ」と「さくら」が運行されており、「みずほ」は「のぞみ」と同じ再速達車両と位置付けられています。

「ひかり」は東海道新幹線開業時から運行されている車両で、国鉄民営化後は「ウエストひかり」が運行され、後に「ひかりレールスター」として運行されました。

「ひかりレールスター」は山陽新幹線を支える車両として運行されましたが、後の「さくら」の登場により本数が減らされました。

「こだま」は各駅停車タイプの車両として、開業当初から運行されており、8両編成の500系や700系を中心に営業運転が行われています。

また、小倉駅までですが、九州新幹線の「つばめ」も直通運転で走行されており、九州地域内で運行されています。