新幹線は東海道新幹線の開業を皮切りに、全国で路線がつくられるようになり、全国新幹線鉄道整備法に基づいてつくられています。

全国新幹線鉄道整備法ではいくつか基本計画路線が決められていましたが、オイルショックや国鉄の経営悪化などで着工が見送られ、平成に入ってから整備新幹線がつくられるようになりました。

整備計画が決定したものを整備新幹線と呼び、2018年現在では4つの路線で整備計画があり、着工が進められています。

新青森駅から新函館北斗駅までつくられた北海道新幹線は、今後札幌駅まで延伸する計画が進められ、2031年春に開業する予定となっています。

新函館北斗駅から札幌駅までは、当初は2019年に開業する予定でしたが、7割以上がトンネルで巨額の費用がかかることから、工期が伸ばされました。

想定された工期が延び、2012年から着工されて2035年に開業する計画で進められましたが、地元から工期短縮が求められたため、開業が2031年になりました。

着工時の報道や様々な情報によれば、札幌駅まで開業すれば、新青森~札幌間が1~2時間、東京~札幌間が4~5時間で行けると予測されています。

北陸新幹線も延伸が計画されており、すでに金沢駅までが開業していますが、今後は敦賀駅まで延伸され、新大阪駅まで延伸される計画があります。

金沢~敦賀間は2023年春ごろに開業する予定で進められていますが、金沢~福井間で前倒しで開業することが検討されています。

敦賀駅以西のルートも計画が進められ、いくつか候補が上がって様々な議論が行われてきましたが、最終的に小浜駅を経由して京都駅に向かう「小浜・京都ルート」に決まりました。

京都~新大阪間のルートも議論され、JR片町線の松井山手駅付近に中間駅を設ける「南回り案」が決められました。

九州新幹線でも計画が進められており、博多駅から長崎駅までの「長崎ルート」が計画されており、「西九州ルート」とも呼ばれています。

長崎ルートは、博多~新鳥栖間を鹿児島ルートと路線を共有し、新鳥栖~武雄温泉間は在来線を利用、武雄温泉~長崎間はフル規格の路線にする計画となっています。

フリーゲージトレインを導入して2022年に開業する予定でしたが、車両の開発が大幅に遅れることから、武雄温泉~長崎間はフル規格でそれ以外は在来線特急でつなぐリレー方式で暫定開業することになりました。

計画については今後も検討が進められ、フリーゲージトレインの実用化が進まなくなると、全線フル規格で開業することへの変更も検討されています。

東京から大阪をつなぐ路線として中央新幹線も計画されており、リニアモーターカーによる営業運転を進めていることから、リニア新幹線と呼ばれています。

東京~名古屋間の2027年の先行開業を目指しており、完成後は同区間を40分で移動できるといわれています。

中央新幹線は計画が進められていますが、建設資金や地形、名古屋以西のルートの策定など、様々な課題が浮上しています。